シンセのメンテ
愛機はKORGのSG-ProXとTrinity-V3で、ともに90年代当初のモデルです。
ビンテージを名乗るほど古くはないですが、当時は一斉風靡していましたし、
今でも通用するキーボードだと思っています。
とにかく音が好き。
アンサンブルの中に埋もれることもなく、それでいて邪魔にならない音色で
Kohmei-Bandには無くてはならない存在です・・・が?
流石に寄る年波には勝てず、
本番中に片Chの音が急に小さくなったり出なくなったりのトラブルが多発して、
KORGでもメンテ対象外マシンですし、一昨年はDIYで電解コンデンサ交換しました。
でも、その後も症状は改善されず、
これで直らなかったら粗大ゴミだなと思いつつ、
今回はオペアンプ交換に挑戦してみることにしました。
先ず、使用しているオペアンプを調べて見ました。
SG-ProXもTrinityも同世代のマシンで同じオペアンプを使用しており、
ラインアウト系はNECのuPC4570HA、ヘッドフォン出力系は三菱のM5216Lでした。
通常、オペアンプはチップの両側にカニのようにピンが出てるDIP型が主流ですけど、
これらはシングルラインと言われるSIP型、しかもuPC4570HAは9ピンですよ。
ネット通販で探しても、どこにも売ってないです。
「こりゃ、困ったな~ いよいよ、粗大ゴミ確定かな~」
とあきらめていましたが、ネットは便利ですね、
色々とオペアンプに関するHPを廻っていたら、
どうやらuPC2570は4558タイプの低ノイズ版だと、
M5216は4580タイプと互換性ありとの情報を見つけ、
先日の東京出張のついでに秋葉原を回ってきました。
流石の秋葉原でもSIPで9ピンのオペアンプなんて無かったです。
千石~秋月などの大手パーツ屋には無い。ラジオセンター内にも無い。
色々と回って見て、鈴商さんでやっと見つけたのがJRC4559Sです。
やっと見つけた9ピンSIPのオペアンプ、1個50円。
もし合わなかったときにすぐ交換できるようにICソケットも買いましたが、
ソケットの方が高いって・・。
早速、交換です。
↓SG-proXは基盤はシンプルです。 中央の黒く細長いものがオペアンプ
↓今回交換したものは左下(左上は4558L)、右側は外したuPC4570
↓ICソケットを入れて、オペアンプが簡単に交換できるようにしました。
↓こちらはTrinity、真ん中が交換したオペアンプ。
交換後、ドキドキしながらスイッチオン
音がちゃんと出て、一安心です。
音色は変わりましたよ。
抜けがいいと言うか、高域まですっと出てる感じで
SG-ProXのアコピなんて、アップライトの生ピのような感じがします。
エレピもコロコロと綺麗な音がします。
Trinityも輪郭がはっきりした「綺麗」な音に変わりました。
でも、不満、
何か物足りないな~
確かにHiFiなサウンドにはなったけど、
Korgらしい「下品」な音じゃなくなったような
一人で弾いている分にはいいけど、バンドのアンサンブルの中じゃどうかな?
内臓エフェクターの設定も変えなきゃならんかな?
エージングすれば少し変わるかな?
色々と悩み尽きない、シンセのオペアンプ交換でした。
ほんじゃ!